◯分科員(平木博美) それでは,ちょっとごらんになっておわかりのとおり,80分と持ち時間が少々長うございますが,どうぞよろしくお願いいたします。
まず,地方独立行政法人のあり方についてお伺いしたいと思います。
まず,この独立行政法人化ということは,神戸市の100%出資で設立され,まず単年度黒字を目指すということは根本にあるかと思いますが,この法人移管後に決算が赤字になった場合にはどのように補てんをされていくのか。午前中にも少しお話が出ておりましたが,神戸市と独立行政法人との関係はどのようになるのか,明らかにしていただきたいと思います。また,独立行政法人化後は,経営責任はより明確化されるべきであると思いますけれども,経営責任をどのような形で問うのか。神戸市あるいは評価委員会は,経営に関してどのような役割を担っていくのか,お伺いいたします。
次に,現職員の身分保障と職員の雇用計画についてお伺いいたします。
独立行政法人化後,現職員の勤務条件や身分証明──ごめんなさい,身分保障はどのようになっているのか,確認をさせていただきたいと思います。また,10年間は公益法人等派遣法による派遣も可能ということで伺っておりますが,10年後に法の適用が切れた後,どのようになっていくのでしょうか。現在,市民病院で勤務する看護師や職員が,全員,新病院で派遣職員として継続勤務をしていくとしても,固有職員の新規採用による補充をうまく考えていくとか,工夫をしない限り,派遣職員とともに固有職員の雇用確保ということが全体的に考えられない場合,将来的に人材確保の点で支障を来すことになると思います。職員の雇用計画についてお伺いいたします。
次に,中央市民病院に関する広報についてお伺いいたします。
中央市民病院が移転することについては,私の在住しております中央区の中でも,まだ知らないという方があります。神戸市の施策を市民に広くわかりやすく広報することは,非常に重要だと思います。現在,ホームページ,広報紙などを利用し,移転についてはそれ以外にもチラシも作成しているというふうに伺っておりますが,そのチラシは病院の中で置いているだけというご説明をいただきました。病院以外の場所にもチラシを置くなど,移転についての広報は徹底するべきだと思いますが,いかがでしょうか。また,同時に,中央市民病院の持っている機能,市民向けのサービスなどを紹介するとともに,新中央市民病院の今後果たしていくべき役割や移転の戦略的意義などについても,わかりやすく市民の理解を得るべく広報していくべきだと考えますが,いかがでしょうか。
次に,がん治療の充実についてお伺いいたします。
まず1つ目ですが,中央市民病院は平成19年1月に,神戸市内では2カ所,神戸大学附属病院とともに,がん診療連携拠点病院に指定されました。神戸市内でのがん診療の中心となるべき責務を担うことになる新中央市民病院では,手術,化学療法,放射線治療など,さまざまながん治療に関して最先端の治療を市民が受けられることを目指すべきだと考えますが,方針を確認させていただきたいと思います。
2番目に,がん診療連携拠点病院には,がん相談センターを設けるということが定められています。既に中央市民病院でも,がん相談センターは設置されておりますが,さらに充実を図り,さまざまな治療方法の提案を行うとともに,患者が治療方法を選択していく際にも,患者の立場に立って相談に乗り,選択を親身に手伝っていくことができるような体制づくりを病院全体でしていかなくてはいけないと思いますが,今後の計画をお聞かせください。
次に,特に緩和ケアについてです。
既に治療の中にさまざまな形で緩和ケアは組み込まれていることと思いますが,さらなる充実を図っていくべきだと考えています。これは,緩和ケア専門病床を新中央市民病院に置こうということではなく,スタッフの人材育成という観点からお伺いいたします。緩和ケアは,患者やその家族に対する心身ともの痛みのケアというふうにもとらえることができると思います。がんの終末期で大変な痛みに襲われたとしても,緩和ケアを受けることができ,心豊かに最期のときを迎えられればというのは,だれでもが持つ願いではないかと思います。家族や患者に専門知識を持って向き合ってくれる質の高いスタッフがいないとできないことですから,そのためには人材育成が必要だと考えます。緩和ケアの専門知識を持った質の高い人材育成について,今後の方針をお伺いいたします。
次に,病院の質の向上についてお伺いしたいと思います。
病院の質というのは,医療の技術の高さと患者サービスの質で図られると私は思います。多少,医療費が高くても,質の高い病院にかかりたいと思う人も多いのではないかと思います。患者サービスの充実が病院の質の向上につながり,よい評判を生み,ひいては収益の改善にもつながることは確かです。もちろん市民病院でありますから,市民のための病院であることを忘れず,これまで以上に患者の立場を重視し,患者サービスの充実を図ることで,神戸の市民病院にかかれば安心だという評判をつくり,国際的な競争力をも持てる病院を目指したいものです。そのような観点から,数点質問させていただきます。
まず,午前中にも少し話がありましたが,地域医療機関との連携について,ちょっと違った角度からご質問をさせていただきます。本来,三次救急病院──急性期の救急病院と地域医療機関は果たすべき役割が違います。それぞれの役割を踏まえた上で,自分の住んでいる地域のかかりつけの医療機関と,手術もできるような,あるいは特別な治療ができるような病院との緊密な連携がとれているかどうかというのは,患者にとっての安心感に大いに影響があります。かかりつけの医療機関では手に負えない病気,手術などの場合には,紹介状を持って大きな病院にかかり,病院ならではの治療を終えたら,かかりつけの医療機関に戻ってくるというのが,あるべき姿だろうと思います。
紹介状をもらって大病院にかかるときは,割合に問題がないのではないかと,午前中も紹介率の問題などが出ておりましたが,そちらの方は推進されていると思うんですが,地域医療に戻ってくるいわゆる逆紹介の場合,ともすれば病院をほうり出されたと感じてしまう患者が多いと聞いています。そういう印象を患者が持たないように,患者への十分な説明と,退院後のフォローを含めた,そういったきめ細かな対応が必要だと思いますが,現状の取り組みと今後の方針をお伺いいたします。
次に,病院ボランティアスタッフについてお伺いいたします。
病院の中では,多くのボランティアスタッフが活躍してくださっています。しかしながら,日本の社会では,ボランティアという地位がまだ確立されていないがために,職員との兼ね合いが難しかったり,患者やその家族からも認知されにくい場合があったりするようです。よりよい病院にするためには,患者やその家族に対し,心のこもった対応ができるボランティアスタッフの存在は,大変重要です。
私たちがアメリカで入院した際にも,大変温かい心で接してくれるボランティアに出会って,うれしかったという経験があります。患者がそのように感じることができるためには,ボランティアスタッフが病院内で果たす役割について認知度を上げるような工夫をされているのかどうか,お伺いいたします。また,ボランティアスタッフのレベルアップ,意識啓発も大変重要です。研修のさらなる充実が必要だと思いますが,いかがでしょうか。
また,神戸市は在住外国人も多い上に,観光客も多い国際都市です。日本語で治療を受けることが不自由な患者に対する配慮も必要であり,通訳のボランティアなどの体制もとることが必要ではないかと思います。私たちも,クイーンエリザベス2世号が港に入ったときに,緊急手術が必要だということで通訳を派遣した経験があります。ボランティアの通訳であっても役に立つということで,SOSをいただいたものではございましたが,通訳に関しても体制を整えておく安心のできる病院という体制づくりは,大事ではないかと思います。通訳に関する現状の取り組みと今後の方針についてお伺いいたします。
次に,プライバシーに対する配慮についてお伺いいたします。
現在の市民病院では,隣の診察室のやりとりが聞こえました。こちらが聞こえるということは,お隣にも自分の診察内容が聞こえてしまうのだということなので,私としては不愉快な思いをいたしました。こういった状況は,市民病院に限ったことではありませんが,プライバシーに関する配慮が十分とは言えないように思います。現状認識についてお伺いいたします。
また,新中央市民病院では,今まで以上に患者の視点に立ち,プライバシーを配慮した運営にしていただきたいと思いますが,計画について改めてお伺いいたします。
質問としては最後の項目になりますが,依存症治療に関する社会教育についてお伺いしたいと思います。
日本では,WHOのたばこ規制枠組み条約の──ごめんなさい,日本は,たばこ規制枠組み条約の締約国の1つであり,健康増進法においても受動喫煙の防止対策を進めることも定められています。しかし日本では,例えば喫煙は嗜好,習慣だという意識がまだまだ強いと思います。しかし,喫煙の習慣をやめようと思ってもやめられないという場合には,ニコチン依存症であり治療が必要な病気であることは,先進国での認識が高まっているところです。アルコール依存症も同様の病気で,本人と家族を含めての治療が必要だとされ,いろいろなサポート体制が世界では整えられてきています。
ニコチンやアルコールは依存症になりやすいことから,世界の潮流としては麻薬の一種であるととらえて,その害についての社会教育を幼少期から行い,学校でも教えているようですが,日本ではその認識を持って治療をするという人はまだまだ少ないように思います。
市民病院では,禁煙外来ですとか禁煙教室,アルコール症教室などを既に実施しておりますが,さらに取り組みを強化し,市民病院として,市民に対して依存症治療に関する社会教育の一端を担っていく責務があるのではないかと考えますが,いかがでしょうか。お考えをお聞かせいただきたいと思います。
以上,よろしくお願いいたします。